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ブログ @(あっと)驚く あべごろ~

山形県天童市 《フォトスタジオアベ》 のブログ

朝晩のドライブ

高専のケンタは高1の時は軽自動車の後ろに自転車をつけて山寺駅まで行って
そこから仙山線で仙台高専まで通い
帰りは山寺から自転車で帰ってきました。

大震災で仙山線が不と学校の修復工事で学校が休みの時に
原付免許を取ってからは夏場はバイクで仙山線で通っていましたが
今年の秋からは山寺駅まで車を運転して通っています。
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冬になったら山寺駅近くに駐車場を借りるつもりでしたが、
面白山付近の方が毎年冬に契約しているというので
満車で借りられませんでした。

おかげで、数ヶ月の朝晩オヤジ教習になりましたが、
あと1カ月で終わりかなぁ


だいぶ運転もなれてきたので、最近は助手席の椅子を一番後ろに下げて、
シートをちょっと寝せて、左側の視界を広くしてあげて、
出来るだけ口出ししないで運転させています。
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でも、怖いので助手席用バックミラーを気にしています。
山寺からの帰り道は若葉マークの車の運転を代わって一人で帰ってきます
日々いろんなドラマがあるのを
Facebookに短編小説風に書いたりしています


タイトル【BMWとの遭遇】
山寺への朝ドライブの帰り道

シャーベット状の雪道を走っていると、
少し前を鋼色のBMW328iが走っていた。
BMWは滑りやすい湿った雪を物ともせずに、
ハザードランプをつけて優雅に停車した。
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     (画像はイメージです)
重厚なドアがゆっくりと開いた。
ドライバーズシートからは、生活感など微塵も感じさせない、
タイトなスカートにブーツ姿の美女がサングラスをかけたまま現れた。

朝日を受けて、彼女の長い髪は栗色に輝いた。

オオオオオオオオオ!とオジサンはときめいた。

彼女はこちらへ振り向くと車の後方に歩いてきた。
そしてトランクを静かにあけた…。

次の瞬間、彼女がBMWのトランクから取り出したのは燃えるゴミであった。

オジサンのプジョーの車内には燃えるゴミではなく、
もだえた心のゴミが悲しく漂った。

そして燃えるゴミを両手に持った彼女の横を、振り向く事なく走りさった。
燃えるゴミを出しに行くのは、軽自動車の方が似合うと感じた朝の出来事であった。








また、
時にはこんな場面に遭遇することがあります

タイトル【伝説の軽トラドリフト】

週末の昼下がり
この時季の雪国にしては珍しく湿った重い雪が降っていた。

モスグリーンのスズキジムニーのシートに座り、エンジンをかけた。
インタークーラーターボ付きのK6Aエンジンは軽やかにスターターがまわり、
シートヒーターの温もりが背中から伝わってきた。

干布小学校をあとにして、グラウンド南側の広い道路を西側に向かう
と一本杉菓子店の横で山寺街道と合流する。
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すると、山寺方面から一台の軽トラックが走ってきた。
軽トラックは20年ほど経つであろう年季の入ったスバルサンバー。
俗に営農サンバーと呼ばれ、フロントに緑のJAのエンブレムが輝くプロ仕様。
リアエンジンリア駆動のRR車で、農道のポルシェと言われるスーパー軽トラックだ。

ドアには黒文字でドライバーの苗字と
自家用の文字がプロドライバー魂を刺激する。

ドライバーは80歳を超えているだろうお爺さん。
助手席にはお婆さんが乗っていた。

右折するために待っていたジムニーの前を通過した次の瞬間、
軽トラックがシフトダウンするのがわかった。

ショックアブソバーの抜け切ったサスペンションは
リアが伸びきってギューンと車体が前方に傾いた
お爺さんは巧みなアクセルワークでバランスを取った。

そして軽くステアリングを左にきったのであろう、
若干大きめのロールをして左に曲がり始めリアタイヤが外に流れはじめた。

軽トラックはドリフト状態になったが、
お爺さんはカウンターステアをあてることもなく
一本杉菓子店前高速コーナーを軽快に曲がって行った。

タイヤのグリップを極限まで使った理想的なゼロカウンタードリフトだった。

その光景を追うようにジムニーも追いかけた。
しかし、原町郵便局前の信号を過ぎたところで自分の視界から消えてしまった。

干布の軽トラ爺さんは伝説となった……。







何の変哲もない日々のドライブの
わずか数秒の出来事をもったいつけて書くと
結構面白い文章になったりします。

自分が高校生の頃に流行った娯楽小説に
【野獣死すべしなどの】ハードボイルドや
【なんとなくクリスタル】など後のトレンディ系の走りになるようなものがあったのですが
大学受験の小論文などで予備校の先生から
ちょっとした表現力などのアドバイスをいただいて練習したりしたこともありました。

全体を書かずに細かいところの描写を文章で表現すると
より読んでいる人にイメージが伝わるのです。

80年代に流行ったハードボイルド小説などの凄惨な事件などを表現するならば
「頭から血を流して人が死んでいた」
という全体表現をするのではなく
「つぶれた眼の奥にヘッドライトが鈍く反射した・・・・」
などの細かい部分の表現の方がより凄惨なハードボイルドになる訳です。

この文章みたいにあまりもったいつけると原稿用紙が終わってしまいますが
相手にそのシーンを伝えるには細かい部分を表現していくことが大切です。



ジャーナリズムには写真と文章がつきものですが、
写真家の多くはとても読みやすくわかりやすい文章を書いています。
相手に何かを伝えるということでは写真と文章を切り離せないんですよ

よくテレビでお見かけする浅井慎平さんの写真などを見ると
散歩しながら日々の暮らしを何気なく撮っているような
まるで日記のようなでもあり挿絵のようでもあるような
心がほっこり和む写真が多いです。

昭和の巨匠に入江泰吉という写真家がいるのですが
入江泰吉氏の写真と浅井さんの写真が似ているような気がすることがあります。

一般の方が写真の見方や上手下手をなかなか学ぶことは少ないのかも知れません。
ひょっとすると写真を趣味にしている愛好家の方も
なかなか学問として基礎から学ぶ機会はないと思うのですが
実は写真は文章を書くように読むことが出来たりします。




たとえば、
「結婚式のウェディングケーキの写真」


「ふわふわの生クリームの上に
   真っ赤なイチゴが並んだウェディングケーキの写真」

では写真が大きく違って写ります。

「蔵王の樹氷の写真」
「真っ青な青空に輝く大きな樹氷の写真」では
おそらく多くの方の連想できる写真は違うはずです。


スタジオで何も考えずにただ1歳の子ども写真を撮るのと
「1歳の誕生日でようやく歩けるようになったばかりの女の子」

の写真もだいぶ違って写ってしまいます。

近頃【リテラシー】という文言をよく見かけますが
写真表現にもリテラシーということがあるのです。

ポイントは
「美味しいあんこがいっぱい入った あじまん」みたいに
特徴を2つみつけてそこをしっかり強調して撮影してあげることです。



自分が見た一瞬の出来事を文章にするのと
写真に撮ることは意外と似ているのだと思います。

なので、文章を書く、本を読む、いい映画を見るということは
表現力を活かす写真を撮るトレーニングにとって欠かすことはできないのです。






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