【幻の営農サンバードリフト】2019-01-31 Thu 23:55 月末の昼下がり 仕事で雪国の果樹農家の多い地区にやってきたオレは、モスグリーンのJB23型スズキジムニーのシートに座り静かにエンジンをかけた。 インタークーラーターボ付きK6Aエンジンは軽やかにスターターがまわり、ランドベンチャー仕様のジムニーからはシートヒーターの温もりが背中に伝わってきた。 仕事を終え西側に向かうと、老舗菓子店の横で山道から下ってくる街道と合流する。 ![]() すると、山の方から下り坂を一台の軽トラックが走ってきた。 20年以上経つであろう年季の入ったスバルサンバー。 俗に営農サンバーと呼ばれるフロントに緑のJAのエンブレムが輝くプロ仕様の軽トラックだ。 リアエンジンリア駆動のRR車は、農道のポルシェだと言わんばかりの気合の入った走りを見せている。 ドアには頭文字Dの藤原とうふ店を連想させる黒文字で、ドライバーの苗字と自家用の文字がプロドライバー魂を刺激する。 ドライバーは80歳を超えているだろう爺さんだ。 助手席には長年連れ添ったお婆さんが乗っていた。 通りに合流するために待っていたオレのジムニーの前を通過した営農サンバーがシフトダウンするのがわかった。 ショックアブソバーの抜け切ったサスペンションはノーズダイブし、空っぽの荷台のリアサスは伸びきり、ギュィーンと車体が前方に傾いたのを、爺さんは巧みなアクセルワークでバランスを取った。 そして軽くステアリングを左にきったのであろう、大きめのロールをして左に曲がり始め、リアタイヤが雪解けの濡れた路面で外に流れた。 軽トラックはドリフト状態になったが、爺さんはカウンターステアをあてることもなく老舗の菓子店前高速コーナーを軽快に曲がって行った。 タイヤのグリップを極限まで使った理想的なゼロカウンタードリフトだった。 その光景を追うようにオレのジムニーも後を追いかけた。 オレがコーナーを立ち上がったころには、爺さんの乗った営農サンバーは遥か前を走っていた。そして次の信号を過ぎたところでオレの視界から消えた。 果樹農家の軽トラ爺さんは、俺の伝説となった…… (こういうしょうもないことを勿体つけて書く小説って、バブル時代にありましたよね) さて、インフルエンザで5日間お休みだったアカネさんも復活 今年のインフルエンザはすごいですね アカネさんも保育園の撮影からかえってきた翌日から もうみるみる具合が悪くなっていくのがわかるほどでした。 ![]() 今の時期、流通業界はそちらこちらでたな卸し 当店も月末でたな卸しです ホームセンターでもドラッグストアでも 1月~2月の商品の動きが少ない時期に在庫のチェック 当店の飾り棚 意外と収納できるのでたな卸しも高いところへ登ったりして一苦労です スポンサーサイト
山形 天童 | ![]() |